今節の応援に広島はもちろん、関東や関西、全国から大勢のサポーターが駆けつけた。
肌寒い雨が降ったり止んだりの空模様だったが、サンフレッチェコールがスタジムに轟く。今節も力強いサポートだ。(写真撮影=関東在住サポーターのモエさん)

前節(28節/10月23日)セレッソ大阪に敗れ、3試合も勝利がないサンフレッチェ。
25日(火)からの練習で小野監督は「1対1の強化と強気なプレー」の基本に立ち返ることをテーマに置いた。また、26日(水)の広島修道大学との練習試合(@吉田サッカー公園/6○0)では駒野友一を外すなど、選手起用はこれまでの実績に関係ないことを明言。選手のアピールに目を光らせた。

サンフレッチェは3-5-2。(先発布陣はこちら→

)
ジュビロ磐田の両サイド(村井慎二、太田吉彰)の攻撃力を抑え、裏のスペースを突いて行くぞ、と小野監督はシステム変更に踏み切った。また、累積警告(今季2度目)で2試合出場停止のベットが復帰。24節浦和戦(9月18日)以来、5試合ぶりに西河翔吾を先発起用。疲れの見える前田俊介はベンチスタートで、ガウボンがこちらも5試合ぶりに登場。佐藤寿人と2トップを組む。そして小野監督の明言通り、トレーニングで大きくアピールした木村龍朗が今季初のベンチ入り。茂原岳人や李漢宰と並んで座る木村龍朗の姿は実にやる気がみなぎっている。

サンフレッチェのキックオフで前半がスタート。前半4分、警戒していた村井慎二の左突破から西紀寛がつないでカレンロバートが強烈なシュート。決定的だったが、シュートはわずかにゴールを外れて助かった。
22分、ベットがペナルティエリアの手前から左足ボレー。「いった!」誰もが立ち上がって思ったが、ボールはバーを直撃。惜しい!2試合ぶり登場ベットの調子の良さが印象的。
ボールポゼッションはジュビロが上回り、シュートも許しているが、危なげなく処理するサンフレッチェ。
カウンターからチャンスを作っている。

ベットが独特のステップによるドリブル中央突破から、左に展開した佐藤寿人へパス。角度のない位置から佐藤寿人はシュートではなく、落ち着いてクロスを選択。ゴール前のベットが頭で落としたボールを大木勉が反転しながら、右足シュート!20試合ぶりの大木のゴールで1対0。サンフレッチェが先制する。
前半ロスタイム (1分)、クロスのこぼれをワントラップした太田吉彰にシュートを許すが、佐藤昭大がファインセーブで弾き返す。こぼれにカレンロバートが詰めようとするが、佐藤昭大はその前にかき出した。
1対0で前半を折り返す。

駒野友一が右足の痛みを訴え(右足首を痛めた)、後半開始から茂原岳人と交代。ジュビロは名波浩に代わって中山雅史が入った。後半9分、金珍圭が出したパスを森崎和幸がカット。高い位置でボールを奪うと、一度ベットに預けて再び森崎和幸は絶妙のスルーパス。オフサイドすれすれのタイミングで飛び出したのはガウボン。たまらず前へ出て来た川口能活と1対1。川口の動きを冷静に見たガウボンは、左足でループシュート。
2対0。追加点を奪ったガウボンは、ゴール裏のサンフレッチェサポーターに向かってクールにガッツポーズを決める。
13分、メインスタンド側からサンフレッチェのCK 。森崎和幸はショートコーナーでベットに預け、戻ったところを鋭いクロスでファーサイドの佐藤寿人を狙う。佐藤寿人はボールの勢いに押し返されながらもドンピシャのヘディングシュート。3対0。このゴールでリーグ得点ランク5位タイの14ゴール (日本人選手ではガンバ大阪・大黒将志の16ゴールに次ぐ。)をマークした佐藤寿人は、全選手に手招きしながらバックスタンド側のフラッグに向かってダイビングのパフォーマンス。やったね!ヒサト!
このゴールのCKは、直前に高い位置でボールを奪ったプレーからつかんだチャンス。後半に入っても (90分の試合トータルで見ても)、ボールポゼッションはジュビロの方が高かったが、ことごとく高い位置でボールを奪い、効果的に攻めるサンフレッチェ。また、CKでジュビロをことごとく翻弄。得点にこそならなかったが、37分の小村徳男、38分の西河翔吾のCKからのシュートは決定的だった。(西河翔吾のシュートは惜しくもオフサイドの判定でノーゴール。Jファーストゴールは次節以降にお預けだ。)
31分、ガウボンに代わって木村龍朗がガウボンに代わって登場。今季J1リーグ戦初出場 (カップ戦では今季6月4日のガンバ大阪戦/@広島スタジアム/2○1ので後半29分から16分間プレー。)を果たした。
あまりボールに絡むことができなかったが、今節は継続してきた努力でつかんだチャンス。今後もキムタツのプレーがもっと見たい。

42分、中山雅史にゴールを許して3対1。後半ロスタイム(3分)、船谷圭祐が放ったバックスタンド側のCKから混戦の中、田中誠がシュート。ボールは右枠の内側角に当たり、危なかったがラインぎりぎりで佐藤昭大が懸命のクリア。2点目は許さない。スコア3対1。
90分間で放ったサンフレッチェのシュートは15本、ジュビロは23本。その数字と裏腹に、また得点差以上に、完勝の言葉が相応しい印象のサンフレッチェの勝利。すばらしい試合だった。

ヤマハスタジアムは2003年7月1日に「ジュビロ磐田スタジアム」から名称が変更された国内屈指の高機能なサッカー専用スタジアムだが、多くのサンフレッチェサポーターにとって同スタジアムは「ジュビロ磐田スタジアム」の記憶で止まっていた、と言っても過言ではない。
'94年6月11日のサントリーシリーズ第13節。サンフレッチェがステージ優勝を飾ったのは、2対1でジュビロを降したこのスタジアム。サンフレッチェ史に刻まれている場所ながら、その後は'95年9月13日のサントリーシリーズ第9節(2○1)、'00年5月17日の1stステージ第13節(サンフレッチェの敗色濃厚だったが、久保竜彦選手が後半終了間際の同点ゴールと延長Vゴールを叩き込んで4○3。ちなみにTBS系列の全国中継でRCCテレビも中継した。)以来となるのが今節の勝利だった。
(写真撮影=関東在住サポーターのモエさん)
試合終了後、テレビ中継のインタビューが終わった佐藤寿人選手がゴール裏に駆け寄って、多くのサンフレッチェサポーターのみなさんとハイタッチ。そしてロッカールームに引き上げながら、ゴール裏に向かって両手を何度も上げる佐藤寿人選手に応え、鳴り止まない歓声の中、万歳を繰り返すサンフレッチェサポーターのみなさんの姿がとても印象的だった。
静岡放送は今節を静岡県内向けにテレビとラジオで生中継。
RCCスポーツ部(広島市中区基町)でエアチェックしていたが、ゴール裏に陣取るサンフレッチェサポーターのみなさんが発した力強いサンフレッチェコールや応援歌はクリアに確認することができた。
とてもうれしかった。