議会

d_scenario.gif (1981 バイト)コンピューターの功罪(リストラ編)   

(ギギッ  ドアが開く音)

先輩  ちょっと、ちょっと。伊藤、伊藤。ちょっと……。
伊藤  あれ、先輩。どうしたんですか?
先輩  いや、じつは、俺の部署にもLANが入ったんだけど、パソコン通の伊藤の前ではずかしいん話なんでだけどさ。俺、パソコンがまったく苦手でさぁ。伊藤、いつものことですまないんだけど、ちょっと、電子メールってやつを読んでもらえないかなぁ。
伊藤  先輩も相変わらずですね。ちょっと、貸して下さい。どれどれ。おや、先輩、これは妹さんの鶴子さんの会社からの電子メールですよ。根岸にある近江商事さんの寮を建て増しするから、「担当の鶴子さんの兄でもあることだし、腕をみこんでお任せしたい。」、だそうです。鶴子さんは兄思いだから、ここんとこ営業成績わるいうちの部署に仕事をふってくれるように、近江商事さんに頼んでくれたんでしょう。おや、至急ご返事くださいとありますよ。あれ、先輩、このメールはいつ来たと思ってるんですか?
先輩  いや、ちょっとわかんないよ。
伊藤  このタイムスタンプから見ると、もう4日も前ですよ。まったく腕はいいんですけど、さあ、近江商事さんに至急返事のメールを書いて下さい。鶴子さんにもメールで近況を報告したら?しばらく会ってないんでしょ。
先輩  いやー。まっずいなー。
伊藤  しょうがないですねえ。でも、先輩。これからの世の中、パソコンやインターネットができないと、何かと不自由ですよ。先輩も少しはやってみたらどうですか。
先輩  なに言ってんだ、おまえよー。営業にコンピューターなんていらないよ。俺が世話になった先輩だって、パソコンは、コミニュケーションの邪魔になるって。営業は顔。顔、顔。と人と人のつながりだからな。でも、電話の1本でも入れておかなきゃな。

(じょろろろ…  お茶を入れる音  一口飲んで)

課長  鶴子くん。このたびは済まなかったねぇ。
鶴子  課長。こちらこそ申し訳ありません。せっかくお気遣いいただいたのに。
課長  いやいや、鶴子くんが気にすることはないんだよ。急ぎの仕事だったんで、別の建築会社に頼むことになってしまって…。しかし、お兄さんもすぐに返事をくれればいいものを。いい腕をしているのに、もったいないことだねぇ。

鶴子  兄はあの通りですから、きっと電子メールも読まなかったんでしょう。こんな事じゃあせっかくのいい仕事を逃してばかり、ということにもなりかねません。確かに兄の言うとおり、営業には顔をつきあわすコミニュケーションが大切、というのも一理あります。でもこれからはきっとコンピューターやインターネットが必要な世の中になってくると思うんです。兄はどうすれば良いのでしょう。


※このドラマはフィクションです。

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