ますぴょん先生の課外授業
■ホームページと著作権■


● 著作権とは何? 

音楽や絵などの表現物を勝手に利用されないよう守る権利を『著作権』と呼びます。 『著作権』は誰にでも主張できます。がプロでも素人でも、未成年であっても関係なく、誰でも、自分が作った作品には著作権を主張できるのです。 『著作権』は作品を作った時点で『自動的に生じる』ため。どこかの役所の窓口で登録を申し込んだり申請したりする必要はないし、お金もかかりません。その変わり、他人の著作権には注意しなければいけないということでもあります。 無断で借用すると『著作権法違反』という立派な法律違反になるので注意しよう。

● 著作権は何を保護するのでしょうか? 

作品とか表現とかの範囲に入るものなら、ほとんど何でも対象になります。 たとえばおおまかな例として、小説、脚本、論文、講演、音楽、舞踊、無言劇、絵画、版画、彫刻、建築、映画、写真、プログラムなどが挙げられている。 では、ホームページを場合は、どんなものが対象になるのだろうか。

● いろんなのキャラクターってホームページで使っていいの? 

基本的に無断利用は法律違反になります。ペイントソフトを使って模写した場合も同様で、誰が見てもドラえもんとわかる絵なら"著作権を侵している"とされてしまうのです。 中には、アニメ制作会社のガイナックスのように、静止画に限って利用を認めている会社も現れてきています。同社の『エヴァンゲリオン画像データ使用のガイドライン』(http://www.gainax.co.jp/anime/eba/copyright.html)を見てもらえばわかるが、氏名とメールアドレス、掲載するホームページのURLを申請するだけで、 用意された数十枚の画像をほぼ自由に使える。今後もこんな会社が増えてくれることを期待するしかありません。 ちなみに、小説や映画の台詞の中などにドラえもんなどのキャラクターを登場させるのは? これはやり方によっては可能です。小説の登場人物が"好きなもの"としてドラえもんを取り上げるような方法なら大丈夫です。  

【サイトッチの皆さんへ】
 画像は基本的にはだめですが、著作権の所有者によっては利用を認めてくれるところもある。まずメールなどで問い合わせてみましょう。

● 好きなアイドルの画像をホームページで使っても大丈夫? 

雑誌やテレビ、公式ホームページのアイドル写真を無断で使うのは、『肖像権、』、『キャラクター権』の侵害だ。これは、ホームページにコピーライトを書いた程度で回避できるものじゃないことだけは覚えておこう。 アイドルの顔をポルノ画像に貼り付けるようなアイコラなんてもってのほかだ。アイコラでは逮捕されたケースさえあります。 さらには、写真家に対する"写真の著作権"の侵害にもなってしまいます。自分で撮影したアイドルの写真を使っても、アイドル本人の肖像権の侵害になってしまうので、アイドル画像関係は使用は難しいのです。 

【サイトッチの皆さんへ】
 自分で撮ったアイドルの写真でも、使うのはよくない。好きなアイドルだからこそ、広い心で権利を守ってあげるという気持が大切なのです。 

● 有名な画家の絵をホームページで使っても大丈夫? 

画家の絵にもほかの作品、表現と同じように著作権がある。しかし、著作権は"死後50年で消滅する"と定められているから、作者が大昔に亡くなっている人ならば大丈夫。 ただし、死後50年といっても、期間中に戦争があった場合は"戦時加算"という条項に より、戦争期間ぶんの年数が差し引かれるので要注意。 ゴッホもゴーギャンもミレーも、みんな死んで50年以上たっている。『ひまわり』、『種を蒔く人』などの名画をホームページにあしらって、知的な雰囲気を醸し出すのに使ってみても大丈夫。ただ、気になるのが、どこから絵を取り込んでくるかということ。「複製写真を集めた画集からスキャナーで取り込んだら、出版社に怒られないだろうか?」と心配する人もいますが、これはまったく問題ありません。絵を忠実に複製することだけを目的に撮影された写真は"創作性がないので著作物に当たらない"とされているからですが、文章などをそのまま載せるのはダメです。 【サイトッチの皆さんへ】 死後50年以上たっている画家の絵なら、自由にホームページに使える。 複製写真の画集からの取り込みも問題なく行える。

● 小説をホームページに載せてもいい? 

丸々全部写すだけのような形ではダメですが、正当な引用の範囲内であれば大丈夫。 著作権法には"報道批評、研究、その他の引用の目的上、正当な範囲で行われるものでなければならない"と書かれています。 では、"正当な範囲"とはどういう場合を指すのでしょうか? まず、他人の著作物を自分の著作物中にもってくる必然性がなければならない。 最高裁によれば、引用した部分は『』でくくったりして、自分の書いた部分と引用部分とを明瞭に区別すること、自分の著作部分が主で、引用される著作物が従であること(主従関係)が必要だ。それに、"出所"を明示しなければならない。 そのためには、一般に著作権物の題名と著作者名の表示は最小限必要だと考えられている。 一方、作家が亡くなって50年たっている場合は、小説もエッセイも自由に使える。 著作権がなくなった小説のテキストをみんなで打ち込み、デジタルデーター化して 楽しもうというプロジェクトも進められている。 

【サイトッチの皆さんへ】
 小説の一部なら、度を超さない程度の引用なら大丈夫。 亡くなってから50年たった作家の作品なら、著作権を気にせず自由に使える。

● 新聞の記事は自由に使っていいの? 

新聞の記事も、他の著作物と同じように著作権で守られているのを忘れてはいけません。記事をそのまま転載するのは当然ダメ。ただし、"〇〇事件の容疑者△△が逮捕された" などの記事の内容は、事実そのものだから著作物にはならない。だから、新聞を読んで 得た事実だけの情報を、自分なりの表現でまとめてホームページに書くようにすれば問 題はありません。 

【サイトッチの皆さんへ】
 丸写しは不可。"てにをは"を変えるだけでなく、記事に含まれている情報を自分の言葉でまとめ直してみよう。

● ホームページ素材の"著作権フリー"ってなに? 

市販されているホームページの素材集にはよく"著作権フリー!"などと大きく書いてあります。 ちなみにこの"フリー"、日本の著作権にはこんな言葉はありません。一般的には、"この素材を勝手に利用しても、著作権侵害を問うことはありません"という意味で使われています。ただ、ひとつ注意が必要。"二次加工"、つまり素材をレタッチソフトなどで勝手に加工してホームページで公開するようなことは認めていないことが多いのです。 二次加工を認めている場合は、素材集に付いているガイドラインなどを読んで、これに外れない範囲で加工するように注意しよう。ただし、別の人が加工して作った画像や音楽には、その人の"二次著作物"という新たな著作権が発生するというややこしい事態になるので、素材の加工には十分に気をつけよう。 

【サイトッチの皆さんへ】
 "著作権フリー"だからといって、何をしてもいいわけではない。勝手に加工すると問題になることがあるので要注意。

● 許可なしで使っていいデータは? 

国の法令、告示、訓令などや裁判所の判例は、そのまま使っても問題ない。 官公庁や地方自治体の調査統計資料、報告書などの PR資料については、説明の材料とし て転載することができる。 ただし、法令などの場合と違い、出所の明示が必要で、転載禁止の表示がある場合は転 載することができないので注意しよう。 

【サイトッチの皆さんへ】
 政府のホームページはお堅いイメージがありますが、中にはおもしろい情報も掲載されてい ます。自分なりに使いこなしてみては?

● 人のホームページの素材を自分のページで使いたいとき、どうすればいいの? 

他人のホームページで使われている画像や音楽、アイコン、壁紙などの素材は、もちろ んろんすべて著作物。その著作権を持っている人から、きちんと使用の許可をもらわないといけません。 そのページの作者が自分で素材を作っており、しかも、"著作権フリー"をうたっている 場合は、話しは簡単。使用上の注意を守れば使っても何の問題もない。 ただ、最低限の礼儀としてお礼のメールぐらいは出すようにしましょう。もっとも、作者によっては"メールを送らないで下さい"と明示しているページもあります。これはメールのやり取りの煩雑さを避けるためのもの。その場合はメールを送ると逆に失礼になるので、送らないように注意しよう。"著作権フリー"と書かれていない場合や、誰がつくったのかわからないときは、ホームページの管理者にメールを出して問い合わせてみるのが基本。もし欲しい素材の作者が別の人だったら、その作者に許可を得る必要があるからだ。 面倒に感じても、絶対に省いてはいけない手間なのです。必ず許可を得てから使いましょう。 

【サイトッチの皆さんへ】
 とにかく、つくった人を探し出して許可をもらうのが基本。このぐらいの手間は面倒のうちに入らないはずです。

● 大流行のMP3を使う問題点は? 

MP3は新しいテクノロジーのためか、その扱いではむちゃくちゃな誤解が幅を利かせています。"48時間以内に原盤を買えば著作権法をクリアできる""20秒ほどの試聴だら大丈夫"、"無料提供だから問題ない"なんてものあるがどれも何の根拠もありません。 インターネットからMP3データをダウンロードすることは、現在その是非が問われてい ますが、とても微妙な立場のグレーゾーン。君子危うきに近寄らず。違法にアップされているデータのダウンロードはやめましょう。 倫理的観点から見ても、違法MP3はやっぱり問題だ。好きなアーティスト権利を守ってあげるためにも、違法MP3の利用はやめたいものです。 ただしMP3という規格自体はまったく問題のない合法的なものだ。MP3はカセットテ ープやMDと同じものと思えば間違いはない。 自分で買ったり、レンタルしてきたCDをMPに変換し、個人的に楽しむのは全然構わ ない。仲間との貸し借りは"仲間"という言葉がどこまでの範囲を指す言葉か明確では ないので、問題になる場合もあります。 一方、データをホームページで公開するのは、暴挙です。つい最近も、宇多田ヒカルを初めとした人気アーティストのMP3データを載せたホームページを作っていた札幌の18歳の少年が警察に摘発されたこともありました。警察が動いた初めてのケースだったけれど、今後もこういう動きが進むのは間違いありません。 捕まりたくなければ、MP3のデータを無許可でネットに流すのは絶対にやめておきましょう。

● アーティストの曲を自分でMIDIデータにして、ホームページで発表しても大丈夫? 

結論から言うと大丈夫。しかし料金がかる可能性があるとだけは覚えておきましょう。 CDなどの音源をそのまま使うMP3は、歌手や演奏者の許可が必要だ。しかし、自分 で音源をつくるMIDIなら、JASRAC(社団法人日本音楽著作権協会)に届け出をすれば ホームページで公開できる。 具体的な手順としては、JASRAC(東京都渋谷区上原3―6―12、TEL03-3481-2121) の送信部ネットワーク課という部署に連絡し、まず所定の書類を郵送してもらう。 名前やURL、どんな目的でホームページに載せるかなどを書き込んで送り返せば、大手を振ってMIDIを使えるようになります。 ただし、この書類では『将来、使用料が決められたときは、過去にさかのぼって料金 を払います』という約束に合意しないといけない。あんまり安易に大量のMIDIを公 開していると、多額の請求書が来る可能性もある、ということは覚えておこう。 気をつけたほうがいいかも。

● ホームページでアーティストの曲を使うときの注意点は? 

アーティストが歌ったり演奏している音源を、CDやラジオ、FM放送から録音したもの をホームページに掲載するのはダメだ。これは、MP3だけではなく、WAVファイルやAUファイル、QTファイルなど、どんな形式のファイルでも同じことなので注意が必要だ。 なぜダメかを説明すると難しい言葉になってしまうのだが、"著作隣接権"といって、曲 や詞の著作権だけじゃなく、アーティストの演奏や歌そのものの著作権も侵すことにな るからなのだ。 一方、MIDIのように、自分で演奏するような場合は、著作隣接権は関係ない。曲の著作 権だけについてJASRACから借りる事ができればオーケーというわけだ。 ただ、MIDIの場合でも、ユーザーからお金を取って聴かせるような場合は使用料金を払 わないといけない。先に述べたJASRACのサイト(http://www.jasrac.or.jp/)に詳しい説明 があるので、確認しておきましょう。

● ホームページをつくるときは自分の連絡先を書かないといけないのでしょうか? 

"連絡先を書かないといけない"という法律や決まりはありませんが、著作権のことを考えると、やっぱり連絡先は明記しておいた方がいいかもしれません。 まず、名前が書いてあれば、他人が見ても"このホームページは著作権で守られている んだな"とひと目でわかります。 個人名を出したくない場合は、いつも使っているハンドルネームやペンネームを使っても構わない。サークルCで著作権表示をしておけば、さらに完璧だ。著作権は画像や素材だけではなく、ページのデザイン全体も対象になるので、著作権の及ぶ範囲は覚えておこう。 また、最近は企業のホームページに"当社の画像を使う場合のガイドライン"などの文 章が掲載されていることも多い。こうしたものを参考にして、自分のサイトの素材を使 ってもらう場合のガイドラインをつくって載せるのもいいのでは。 メールアドレスなどについては、これがないと誰かが、"この素材を使いたい"と思って も連絡の取りようがないので、お互い困ったことになる。それに、自分がうっかり他人 の作った作品を転載してしまったときも、メールアドレスが書いてあれば、大事になる 前に警告してもれるかもしれません。連絡先が書いていないばっかりに、突然裁判所か ら呼び出しを受けたり、刑事の訪問を受ける事態になってからでは遅いのです。 ただし、メールアドレスを出すことは、スパムメールが送られてきたり、個人情報が漏 洩する可能性が増すというマイナス面もあるので、転送メールアドレスを使うなど、自 衛策を講じておくのも忘れずに。

 【サイトッチの皆さんへ】 
自分のホームページの著作権は、明示して損することは何もない。  連絡先はいたずらなどに対応できるよう、注意して書きましょう。

● 自分のサイトの内容を勝手に使われた場合、どうやって抗議すればいいの? 

著作権のことは、これだけネットが発達した今でも、よく理解できていない人が多い。『盗難』といっても、たいていの場合は何がいけないのか知らないで勝手に使ってしまっているケースが多い。 だから、いきなりきつく抗議したりせず、まずはメールで『これは私の作品で、著作権 で守られているんですよ』とそっと教えてあげるくらいから抗議して下さい。 わかってくれないようだったら、著作権情報センターなどのURLをメールで送り、著 作権がどういうものか知らせます。それでも聞いてくれなければ仕方ありません。内容証明郵便を出して、こちらが本気で抗していることをきちんと伝えよう。 どうしても改善されないようなら、最後の手段として裁判に訴えることもできる。 刑事事件として警察に調べてもらうこともできるし、民事裁判にするなら、勝手に使う ような行為を差し止めさせたり、さらには損害賠償などの支払いを求めることが認めら れています。

● ホームページ名やアドレスにも著作権はあるの? 

ホームページ名やアドレスのような名前、題名のようなものには著作権はないとされて いる。本のタイトルや曲名、人名なども同じです。そのかわり、〜.comや〜.netなどのドメインネームの場合は、著作権とは別に『商標権』という権利に関係してくるのです。 ちなみに商標権というのは、たとえばソフト名の『Word』のようなもの。別の会社が、同じ名前の『Word』というソフトを販売できてしまうと、『Word』の販売元であるマイクロソフトは打撃をうけてしまうし、ユーザーも混乱する。そういう事態を防ぐためにつくられた権利なのです。

●ドメインネームには商標権はどう関係するのでしょう? 

昔はドメインは、「先に取得した者が勝ち」といわれていました。有名な企業のドメイン名をとっておき、高く売り飛ばすなんて言う珍商売が現れたりもしました。しかし、アメリカでは最近、こうしたタダのりが裁判に訴えられて負ける事例もあり、ケースバイ・ケースなのが現状だ。

 インターネットも知的所有権で守られている 「知的所有権」言いかえると「人間の知的な精神活動によって生み出された成果に関する権利」と定義されていて、この中には著作権だけではなく、商標権や意匠権、特許権、実用新案などのさまざまな所有権が含まれます。発明は特許権や実用新案権だし、車のデザインなどは意匠権です。こうした知的所有権をインターネットに当てはめると、ホームページ上の画像や文章は著作権守られた著作物。画像データの圧縮方式やストリーミングなどは特許で守られている場合もあります。オンラインショッピングのホームページなら、決済方法も特許の範囲内です。 ホームページにある企業のマークやドメインネームなどは商標権と関係があります。 こうしてみると、全く新しいメディアであるインターネットも、決して無法地帯ではなく、さまざまな権利で守られているのです。もう一つ知って欲しいのは、知的所有権の内容や対象は国によって異なるという事。 各国でいろんな条約を結んで権利の内容を調整しているが、インターネットの出現で調整が難しくなっており、新しい枠組みが求められています。 

● ホームページのリンクって、いちいち許可を取らないといけないの? 

基本的には、許可を取る必要はない。リンクはコピーを掲載しているわけではなく、 ただたんにほかのページへの橋渡しをしているだけなので、著作権の侵害にはなりません。 ただ、リンクも使い方によっては、注意が必要です。たとえば、自分のサイトのフレームの中に他人のページを表示して、まるで自分のサイトの一部の様に見せかけたりすると「開設者の意図しない使い方をされた」ということで、同一生保持権」という権利の侵害になるという考えかたもあります。 もともとワールド・ワイド・ウェブというのは、文字通り、世界中の情報をクモの巣のようなリンクで張りめぐらそうという発想。情報を共有するという考えから始まっているのだから、礼儀としてはリンク許可願いのメールを出すくらいのことはしたい。ただし、「メール不要」と明記しているページ主催者にメールを送るのは、逆に失礼になります。

著作権のまとめ 著作権は"他人の作ったモノを勝手に使ってはいけません"と怒ってばかりのようにも見えるが、逆に言えば自分がつくった作品を他の人に盗まれないよう守ってくれるのも、やはり著作権なのです。 著作権がなくなってコピー天国になってしまったら、誰もお金を出して作品を買わなくなる。すばらしい曲をつくるアーティストも、すごくおもしろいゲームをつくるデザイナーも収入がなくなって、仕事ができなくなってしまう。 そんなことになってしまわないよう、お互いがきちんと権利を守りあっていこう、というのが著作権の本当の役割なのです。

 【サイトッチの皆さんへ】
 著作権は敵ではなく、みんなの味方だ。お互いの権利を守って、気持ちよく作品が発表できる場を大切にしていこう。

インターネットの著作権に関してはまだまだはっきりと決まってないところがたくさんあります。今回紹介する例もやがて変わっていくこともありえます。一番確実なのは、その著作物をもっている人に尋ねることです。

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