| 添付録 | 通信今昔物語 | 19 | 執筆者:うみちゃん |
ゲに恐ろしきは部品の爆発
SFアニメなどでは敵の攻撃を受けたら計器板の上をスパークが走り、電子装置が火を噴
く・・恐ろしげな光景が繰り広げられますが、まぁ実際にはあれほど派手なことは起こり
ませんが、ときとして何かが引き金となって部品が爆発することがあります。 これは日
常ではちょっとお目にかかれないほどの爆発ですから、肝を冷やすことになります。
電子部品のうち、爆発を起こすものとして電解コンデンサと旧タイプのトランジスタがあ
ります。 電解コンデンサというのは2枚の金属電極板の間に電解液を浸した紙などを入
れた大容量のコンデンサで、言ってみれば電池です。 普通の電池と違うのは蓄えた電荷
を一気に放出できることで、この性質を利用してストロボの充電回路や物騒なところでは
スタンガンなどにも利用されます。 コンデンサは直流は通すが、交流は通さないと言う
特性を持っています。 このため、大容量のコンデンサは直流電源回路の平滑部分に使わ
れます。 交流をダイオードで直流に変換する作業を「整流」と呼びますが、ダイオード
を通しただけではきれいな直流になりません。 どうしても交流の波が残ってギザギザの
波形になります。 このままでは直流機器に繋ぐことはできませんし、もし繋いだとして
も「ブーン」という不快な音がスピーカから出てしまいます。 そこで電源の出力側に大
容量の電解コンデンサを入れて交流の出っ張り部分を吸収させます。 これを「平滑」と
言います。 電解コンデンサには極性があり、また、使用できる最大電圧が決められてい
ます。 極性を間違えたり、加えることのできる最大電圧を超えると・・・大爆発を起こ
します。 私が開局して初めて買った電源装置は安物のため、平滑作用が充分でなく送信
電波に「ブーン」という大きな音が入っていました。 これを防ぐために、無線機の電源
コードと電源装置の間に2200μF(マイクロファラッド)の巨大な電解コンデンサを2
個並
列に入れていました。 単1乾電池と同じくらいの大きさのものを蒲鉾板の上にネジ止め
して足下に置いていました。 高校卒業間近のある夜。 友人と他愛ない話をしている最
中にそれは起こりました。 机の下で突然「バーン!」という大きな音と真っ白い光、続
いて白い煙とものが焦げるイヤな臭いが立ちこめ、一瞬何が起こったのかわかりませんで
した。 しばらく耳も聞こえず呆然としていましたが、そのうちに右足に激痛が走り、見
てみると足は血みどろでなにやら金属の破片が突き刺さっていました。 (つづく)
99/02/14
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