| 添付録 | なんでもあり記 | 16 | 執筆者:ふかだ |
公務員の大幅削減は可能か−1
さきごろ発表された経済戦略会議中間とりまとめでは,国家公務員の定数削減がうたわれ,10年間で2割程度の削減目標を「前倒しして」実施せよとされています。国家財政は未曾有の危機に瀕している今,人件費が2割削減できれば,財政的にはとても楽になるでしょう。また,もっと規制を緩和し,この規制緩和で不要になった公務員数を削減して小さな政府を実現しようというのも,魅力的な発想でしょう。しかし,本当に国家公務員全体を対象とした2割削減は可能なのでしょうか。
国家公務員といっても,その内訳を調べてみると,自衛官と郵政職員が約半数を占め,残りの半数では,多い順に国立学校,国税,国立病院,検察・警察の職員などと続きます。郵政事業を民営化するという思いきった手を打つのであれば,国家公務員の2割削減は簡単に実現できますが,郵政事業の民営化は,この間頓挫してしまいました。国立学校や国立病院をエイジェンシー(独立行政法人)化するというのも有力なアイディアです。しかし,エイジェンシー化しても人件費などの経費は実質的に国から出ますので,さほど経費削減にもなりませんし,まして規制緩和にもなんら関係がありません。
一部の組織を国家公務員の枠から出してしまうのではなく,すべての省庁で職員を実質的に2割削減するというのが,もともとの発想でしょう。しかしこうなると,先に挙げたような実際の行政サービスに携わっている職員が削減されることになります。この人たちが削減されて,必要な行政サービスが低下してしまうことは,本当に望ましいことなのでしょうか。国家公務員といっても,一般の人が国家公務員として思い浮かべる中央省庁の役人は,全体のうちのほんの一握りにすぎないのですから。
1999/1/2
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