| 添付録 | 大ちゃん日記 | 76 | 執筆者:大ちゃん |
春 V
日本海側を走ったときの想い出の一つに鳥取砂丘の裏側のらっきょう畑があります。
砂丘の狭さと違って凄く広く、よく整備されていて何よりも殆どの畑でらっきょうしか栽培されていません。
結構迫力がありました。
砂丘よりも広さを感じさせ、ずっと見応えがありました。
勿論農地ですから、耕作者のための道路計画しか立てられていないのでしょうが、余り気持ちよかったので、つい深入りしてしまい抜け出すのに苦労したのを覚えています。
昔はここも砂丘だったのかと思うとその広さにはぞっとするものを感じました。
と同時に農地になった今、よくこれだけの広さの砂丘を管理できたものだと、人間の経済活動の凄さを思ったものでした。
走っているとき、どこかで必ずヒバリが鳴いていました。
ヒバリなんか、もう見なくなって久しかったので、とても懐かしくその鳴き声を聞いたものでした。
菜の花畑も一部に見られました。
ああいう薄い緑の中で黄色の花を見ると、とても暖かい感じになります。
ただ何処までも続く薄緑のうねりは単なる平地で感じるのとは又違った濃淡を感じさせてくれました。
ああ、ここは元は砂丘だったんだ、春を感じると言うよりそちらの思いが深かったのを思い出します。
それまで冷たい空気を突っ切って走ってきて、あの風景の中に突然入ると、何となく異次元につっこんだような不思議な感じに陥ってしまいます。
スピードは勿論アンダンテ。
冷たい空気が急に暖かく感じられるようになります。
そんな中の薄緑のうねりです。
太陽の光がそよぐ風と旨く調和して辺りの広さを改めて感じさせます。
静かな安らぎが辺り一面に漂っていました。
畑って不思議な優しさがありますね。
母親の横で遊んでいるよちよち歩きの子供が居ます。
暖かい畑で、お母さんと一緒に一日居られるなんて子供にとっては本当に幸せな風景だなと思いました。
通りすがりの自分には、綺麗な良いところだけを見せてくれた優しい砂丘の畑でありました。
99/02/26
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